新国立競技場の建設現場で、
現場を監視していたNGOが、
乱伐で先住民との間で訴訟が多発しているマレーシアの
伐採企業が製造した型枠合板を使用しているのを発見して、
国際オリンピック委員会(IOC)と東京大会の組織委員会などに、
熱帯木材を使わないことなどを要請する公開書簡を送ったという新聞記事を読んだ。
伐採で、現地の先住民族の権利が侵害されたり、自然破壊で環境への悪影響が懸念される。
しかし我々は何気に無自覚にそのような製品を使用しているのではないだろうか。
最近アマゾンなどネット通販は流通にかかる過酷労働や、
販売する商品を不当に割安に表示させていたり、
我々消費者が知らないところでフェアーでない流通や違法性のある
価格の表示方法が行われていることが次々と明らかになってきた。
しかしそのような行為をしているのはアマゾンだけではないと思う。
インドのガンジーの言葉を思い出す。
ガンジーは富めるものが貧しい人々から搾取することで発展させることを
「経済の暴力」と言って批判していた。
自給自足や簡素な生き方を重んじるガンジーの思想は
かつて、批判も受けたが、
実は経済の行きつくところを鋭く突いていたのではないか。
世界中の人々が経済発展のみを追い求めたら、
ますます富める者が貧しい人から搾取する経済の暴力が進み、
ますます資源や食料の奪い合いがおこるのではないだろうか。
グローバル経済の行きつくところか。
これから世の中はどう変わっていくのだろうか、
最近SDGsエスデージーズ(持続可能な開発目標)という言葉をよく聞くようになった。
2019年9月の国連サミットで採択され、
2016年から2030年までに17の世界各国で持続可能な開発目標を達成させる仕組みだ。
当面の間はSDGsエスデージーズ(持続可能な開発目標)が一つの国際社会の進むべき指針になると思う。
現在私も含む誰もが無自覚のうちに搾取する側にいたり、
お客様という名の基に搾取対象にもされているという事をたまには考えてみるべきではないだろうか。