朝日新聞の連載記事を見て、おっと、思った。
なぜ、おっと、思ったかと言えば、
私は昨年10月末に
「生活困窮者の居住用建物が抱える性格と性能の研究」という文章を書き終えている。
そこで取り上げた、ドイツの公営住宅の断熱性能が新聞記事でも取り上げられているからだ。
私が書いた文章では、
「断熱先進国であるドイツでは、低所得者向けである公営住宅の断熱性能は、
日本で、高断熱と呼ばれている住宅よりも断熱性能は高い。
日本でもストック住宅の温熱環境の改善は、初期費用が掛かるものの、
貧困層の住居の暖房費用が抑えられ、かつ、ヒートショックの防止など、
健康面での利点もあり、温室効果ガス削減や、冬季の電力ピークでの
供給不足に対応するための予備電源を減らす効果もあり、
住宅の断熱性能の改善は、環境負荷削減や経済メリットもあり、
早急な改善が必要だ。」と書いている。
記事の内容は、「気候危機と住まい」という1月6日の朝刊に掲載された記事で、
ドイツの公営住宅の断熱改修のプロジェクトについてのこと、
そして、そのプロジェクトは「ポツダムのスラム街」と呼ばれた巨大団地群を
省エネ改修する様子が描かれていること、
また、ベルリンに暮らす建築家で起業家の日本人男性が
そのプロジェクトで共感したことや感じたことなども書かれている。
そのプロジェクトは「社会問題の解決」も目的だという。
日本人男性は、そのプロジェクトを新聞記事で知り、
省エネ改修が、どう社会問題の解決につながるのか。興味をもってプロジェクトの
関係者に連絡したそうだ。
プロジェクトの担当者は、
「貧しい人が貧しい環境で暮らさないといけないということはない。あたたかな家に住むことは基本的人権です」
と言ったそうで。
私も、
「貧しい人が住む家も、あたたかい家は基本的人権」
という、考えに私も同感する。
朝日新聞朝刊1月6日掲載。
https://www.asahi.com/shimen/20230106/index.html?iref=pc_shimen_bn_20230106
スタジオ・ピコ 今井