あなたが黙ると、民主主義は窒息する。
ナチス親衛隊中佐、アドルフ・アイヒマンが自身を裁く法廷で
「命令を実行しただけだ」と主張したそうだ。
命令に従っているだけと思えば、良心の痛みが軽くなる。凡庸な人にも
非道な行為ができる。とは哲学者、ハンナ・アーレントの指摘。
戦後のドイツでは、自分で判断する「個人」を育てようとした。
違法な命令には従ってはならないという「抗命権」「抗命義務」を法に記したそうだ。
「従っただけ」は、ドイツだけでなく戦後の国際法廷でも通用しないそうだ。
民主主義がナチスの独裁を生んだドイツでは、なぜそうなったか徹底的に考え、戦後の
民主主義を作り直したそうだ。
日本では「個人主義」=「わがまま」と思われていないか、
自分の頭で考え、責任も負う。
そんな「個人」像は日本に根付いているか。