今朝新聞メディア各社が「免震・制震装置」を
製造している会社のデーター改ざんの記事を
扱っていた。
それにしても、
いろんなメーカーのデーター改ざんのニュースが
次から次へよく出てくる。
毎日新聞 KYB「建物、震度7にも大丈夫」 データ改ざんで検証
検査データーの改ざんは、
企業として儲けを優先させるから
時には造ることに、「待ったをかける」ことになる検査は
簡単に済まそうという空気が改ざんをさせるのか?
改ざんが発覚した会社では
木造用の制震装置は造っていなかったようだが、
今回は住宅用の制震装置について書くことにする。
私はいろいろな住宅会社で
住宅を建てる方々から依頼されて
建築中の検査に伺うことがよくある。
そんな中でここ数年、
いろいろな制震装置を見かける。
最近伺った木造在来工法の住宅にも
制震装置が設置されていたので写真に収めた。
今回今まで私が見たいろいろなタイプの
制震装置をご紹介しようと思い過去に検査した
住宅の写真を確認したが、
そもそも依頼されてい行う住宅の建築中の検査で、
写真に収める箇所は、指摘する箇所が主なので、
写真は意外に少なかった。
この制震装置はごく最近見かけたもの、
木造在来工法2階建ての住宅に使われていた。
この制震装置は2×4工法の住宅に設置されていたもの。
このタイプは今までに何カ所か設置されているのを
見かけた。
2×4工法に限らず在来工法での
設置例も有る。
比較的安価で設置できる制震装置だと思う。
(実際の価格は知らないのだけれど、
建て売り系の住宅会社での設置を見たことがあるので
勝手に安価と決めているだけだが)
この制震装置は、
2×4(2×6)工法を主に扱っている
ハウスメーカーの独自の装置だ。
あまりに珍しかったので、
写真に収めた。
鉄筋コンクリートの基礎の一部を
2階の床まで立ち上げて、
その上に免震(制震とは違う)構造で使用する
滑り支承のようなものを取り付けて、
制震装置としているように見える。
建物に合った制震装置を選ぶ
免震構造に比べると
現状は一般的に、
制震構造は「制震装置」を取り付ければ済むと、
安易に考えがちで、
そのように安易に考えて取り付けた場合、
思ったような効果が
期待できない場合も当然出てくる。
取り付け方法だけでなく、
製品としての装置についても現状は
玉石混淆といった感じだ。
一口に制震装置といっても、
地震の力を制御する方法も形状も様々だ。
また、製品の性能がいくら良くても
取り付ける建物の工法との相性や
建物全体のどの位置につけるのかにより
建物と装置の相性が悪い場合もある。
最初から製品ありきでなく、
取り付ける建物と取り付ける場所に
合った製品を選びたい。
参考までに、
当事務所が制震装置を取り付ける場合、
どのような製品を選ぶかといえば。
このメーカーの装置をベースに考える。
このメーカーでは
現在木造の新築用制震装置を
3種類出している。
しかしながら、
どうしても建物との相性がある悪い場合は
この3種類以外の製品を使うことになるのだが。
参考までに。