家づくり 自分がなぜそう決めたのか

昨日、放送大学 東京文京学習センター で開催された

『心理学の可能性 ~行動経済学を知っていますか~』

という講演会に行ってきました。

登壇したのは、放送大学教授 森 津多子さん。

外国の著名な心理学者の著書の紹介とともに行動経済学の台頭など

心理学の概論のさわりを私でもある程度わかったと感じられる、

わかりやすい講演でした。

もう少し心理学を学んでみたいと感じました。

 

弁護士の荘司雅彦さんが書いた『話し上手はいらない』というビジネス書に出会ったのがきっかけで心理学に興味を持ち、経済学にも心理学の研究が応用されていることも知りました。

人は合理的で論理的に物事を考え、

それを好きだと感じるのも、好きなものを選ぶのも、

自分で理解していると思いがちですが、

実際には常に何かの影響を受けているし、

人は物を判断する場合に、

合理的でないし論理的でもないらしい、

人は合理的・論理的な判断ではなく、

心の中で感じた事、想像できることを行動に移す。

そして、誰もが自分の下した決断を正当化しようとする。

 

家の不具合や第三者検査、家づくのいろいろな相談を受けるとき、

相談者はなぜそのような判断をしたのか?

という疑問をいつも感じていました。

それは、私が住宅の設計や施工の専門家だからなのか?

相談者の知識不足なのか?経験不足なのか?

私が第三者的な立場であり、公平中立な立場であり冷静に判断できるが、

相談者は当事者で冷静に判断できないからなのか?

いろいろ思いましたが、今まではそう思うのも何か違うと感じていました。

 

それが先ほどの本に出合ったのがきっかけで、少しわかったような気がしました。

 

家づくで自分が下した判断、

例えば、

こういう理由でこの業者と住宅の請負契約をしたい。

この自分たちにはこの土地しかない。

住宅を建てるならこの工法しかありえない。

など、自分が考えた内容を行動(契約など)に移す前に、

考え方に偏りがない専門家の意見を求めることをしてほしいと思います。