最近、リフォーム工事をメーカーに頼んだが、
その工事で不具合発生して、今後どのように進めてよいかわからないので相談に乗ってほしいとの依頼がありましたので、その工事現場を訪ねました。
その時は、メーカーの関係者は現場には来ていないし、現場も施工をストップしている状況でしたが、現状の工事内容を確認したり、今までにそのメーカーが行った工事の不具合の状況説明や、今後継続的にその現場の進捗に合わせた確認をしてほしいとの依頼が施主の方よりありました。
そして、
私たちが希望している工事内容が間違いなくできているかの確認のため今後、工事の進捗に併せて工事を継続的に見ていただけないかという依頼を受けました。
最後に、
今日の分も含めた工事確認にかかる金額の見積もりを出して欲しいといわれました。
この相談をしてきた施主の方は、私が専門家なので、今自分たちが説明した内容をお願いした場合に、いくらかかるのかは当然わかるだろう、と思われているのかもしれません。
しかし、メーカー側の工事の進捗に合わせて現場を確認するわけです。
毎日現場が動けば、毎日工事が進み、
毎日見れなくなる箇所ができてきます。
まさか毎日現場を見るというわけにもいきません。
また、最近うちのご近所の方で、
雨漏りかどうかはわからないけど、水が漏っているので
見て欲しいが、最初に金額を知りたい。
という話をうちの奥方から聞きました。
まさか、見ないうちから水漏れまたは雨漏りの原因追求と
原因の直しと水漏れで生じた部分の直しの金額を
提示して欲しいと言っているのではないとは思いますが?。
ブログの題名の、「住宅のトラブル回避」を説明するのに、
最近あった二つの見積もり提示に関する話を引き合いに出しましたが、工事の依頼やその他のことについても、
繰り返しになりなりますが、私が思うに、
住宅の専門家(専門の工事会社)なので私の説明で理解できる。
という、
依頼者側の見積もりの要求には、以上の言葉が隠れているような気がします。
そして、見積もり提示を要求された、依頼を受ける側はどうするかといえば、
1、わからないことが多いので見積もりは出せないという。
2、とりあえずこの程度かかるのではないかという金額を提示するが、詳細は記載しない。
3、とりあえずどのくらいの作業があるか検討して見積もりに反映して作業内容の詳細も記載する。
4、金額を提示した時のリスク(工事内容や作業などが詰めていないため、わからないことがあるが、多少のリスクは覚悟する)を見込んだ見積もりを提示する。
対応は、以上の4つくらいに分類できるのではないかと思いますが。
おそらく4つの対応のうち一番多くの業者が取りそうな対応は、
2の、とりあえず見積もりを出して詳細は記載しない。
ではないかと思います。
なぜかといえば。
1の、見積もりは出せないでは、競合他社に仕事を取られてしまいます。
3の、想定した作業内容で見積もりを記載して、詳細も記載する。 見積もりを詳細に出すにはそれなりの手間がかかります。それだけの手間をかけて仕事が取れないことも考えられるわけですから、そこまでとれるか取れないかわからないものに手間をかけたくはないと思います。
4の、工事のリスク分を上乗せした見積もりを提示する。 1と同様に見積もりにリスク分を上乗せして高い金額を出してしまうと、同業他社との価格競争に負けてしまう可能性があります。
見積もりを依頼する時に注意して欲しいのは、
相手は専門家だけれどもお客さんが言ったことが、
全て理解できているとは限りません。
そのことはわかって欲しいのです。
そして、見積もりの提示を要求する場合には、
書面で行う作業内容や仕様を確定させることにより
お互いの思い違いを回避させることができます。
具体的に実行するのは難しいかもしれませんが、見積もりを要求する相手に
説明する場合、どこかわかりずらい所はあるのか?
あるとすればどの辺がわかりずらいか、率直にきいてみてください。
見積に限らず、お互いに曖昧なところはなるべくなくすように努力しましょう。