大工不足と伝統の継続

2010年の総務省の国勢調査では、
大工が約40万人いて、約80万戸の新築住宅の建設があったそうだ

1980年代のバブルのころは毎年約165万戸の新築住宅の着工戸数が有り、
すでに、1980年代には住宅が余り始めていたところに来て、バブルがはじけたのが引き金になり
今まで右肩下がりで減り続け最近は約80万戸/年程度だ。
そして、これからも右肩下がりに減り続け、2030年には50万戸台まで減るという予測がある。

2010年に40万人いた大工だが、その当時すでに大工の高齢化が問題となっていた。
現在は40万人よりも減少していると思われる。

何年か前、小学生のなりたい職業の上位に「大工さん」が選ばれていたそうだが、
現状では若年層の大工のなり手が限られている。

このまま新築着工戸数が右肩下がりに減っていき2030年で50万戸台まで減っても、
大工不足から、新築住宅は熟達の職人が不要なプレハブ工法などが増えるのでは
ないかという意見もある。

家づくりはその国の文化の一つだととらえた場合、
日本の家のスタンダードが徐々にプレハブ住宅となるのは忍びない。

日本の人口も右肩下がりに減り続ける。
そのため、新築の着工工数の減少に伴い、
リフォーム需要も先細るとの予測だ。

少しづつでも若者の中から大工を志す人が増えてくれないものだろうか。

ものすごく微力ではあるが、われわれの仲間がともに協力をして、
建て主本位ので行われる住宅の新築やリノベーションが増えることが、
同時に熟達の職人が腕を振るえる場ができるものと思う

我々には、これからもやり続けなければならないことは多々ある。